山手線をアートでつなごう-。JR山手線全30駅で、アートカンパニー「OVER ALLs」が絵を描くライブペインティングが24日から始まった。新型コロナウイルスの影響で、思うように外出ができず、閉塞感が漂う中でも、日常的に利用する駅をアートで彩り、見た人に暖かい気持ちや前向きな気持ちになってほしいという願いを込めた。(大渡美咲) JR東日本が30日まで開催している山手線でアートや音楽を楽しむイベント「HAND!in Yamanote Line-山手線でアートと音楽を楽しむ15日間-」の一環。 この日は午前8時半から原宿駅を皮切りに、巨大壁画などを手掛ける「OVER ALLs」の副社長で画家の山本勇気さんが、ポスターなどが貼られる駅の広告スペースをキャンバスにして各駅で絵を描いた。 目黒駅では、中央改札付近で、山本さんがグレーのパネルに木炭を使ってベースの線を描き、黄色や紫色のアクリル絵の具で色付けをして、30分ほどで絵を完成させた。あっという間に鮮やかな絵が誕生し、足を止めて見入る利用者の姿も。 全体のテーマは、冬の車窓をイメージ。曇りガラス越しの絵は、それぞれの駅の特徴にちなんで描かれ、すべての駅で異なる。この日ライブペインティングが行われた原宿駅では、上京したばかりの女性が綿あめを食べている姿を描き、恵比寿駅では、花束をもらう女性を描いた。 目黒駅では、東京に住んで5、6年たち、ほろ酔い加減で電車に揺られている女性をあたたかなイメージで描いたという。それぞれの絵には、社長の赤沢岳人さんが考案した絵にちなんだメッセージも掲示した。 赤沢さんは「コロナ禍で、ライブや海外旅行に行くなどの大きな感動を得ることが難しい中で、日常で使う駅でちょっとした感動を感じてもらえたらうれしいですね」と話した。 ライブペインティングは25、26日も山手線の各駅で行われる。最終日の30日は、ライブペインティングで描いたすべての絵が集まるイベントを東京駅改札内で行う予定だ。
Source : 国内 – Yahoo!ニュース